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たつのといえば、手延そうめん「揖保乃糸」

たつの市はそうめんづくりが盛んな街

その歴史は古く、室町時代からはじまったそう。

「そうめんやっぱり、揖保乃糸」でお馴染みの手延そうめん揖保乃糸

実はその多くが、たつの市のある播州地方で作られています。

揖保乃糸の伝統的な製法から、その美味しさの秘密と
「買えるお店」、「食べられるお店」をご紹介。

たつのに来たら、ひと味違う本場のそうめんを是非食べてみて。

揖保乃糸を知る

手延そうめん
「揖保乃糸」とは?

手延そうめん「揖保乃糸」は、良質の小麦粉・揖保川を中心とした播磨地方の清流・赤穂の塩を原料とし、伝統の製法で幾度も熟成を重ねながら、熟練した職人が丹精込めて作り上げた逸品です。製品は、厳しい検査といきとどいた管理体制により出荷されており、この点が他産地製品と違う「揖保乃糸」の特色で消費者の皆様に信頼されるマークになっています。

播州地区でそうめんの歴史は古く、播州地方でそうめんづくりが本格的に始まったのは、江戸時代安永頃だと言われています。当時は龍野藩の「許可業種」として奨励されたそう。伝統の「揖保乃糸」の産地化は、龍野藩が著名な産物の保護育成を始めた文化年間頃からだと考えられます。

600年前から続く伝統技法

「揖保乃糸」は例年、10月から4月(最盛期は12月から2月)にかけた、限られた時期に製造されます。生産は、まず小麦粉に食塩水を加え、よくこねて「めん生地」をつくることから始まります。 この「めん生地」を丁寧に引き延ばし、一本のそうめんに仕上げます。播州地方におよそ600年前から続く、伝統的な手延べ製法です。

「めん生地」は、短時間で強引に細く引き延ばそうとすると切れてしまいますので、縒(よ)りをかけながら無理なく、 延ばせるだけ引き延ばし、「ねかし(熟成)」た後、また再び延ばします。「揖保乃糸」は、この「ねかし(熟成)」と「延ばし」の工程を数回繰り返し丹念に作り、製品になるまで11工程を要します。

手延そうめんの製造工程

美味しい「揖保乃糸」ができるまで

1.こね前工程

まずはじめに、小麦粉・食塩水をしっかりとこね合わせ、そうめんのもととなる生地を作ります。

2 板切工程

生地を熟成させ、幅10cm厚さ5cm程度の麺帯にし、切り出した麺帯を丸状に成型し、採桶に巻き込んでいきます。麺帯を数本合わせてロールに通し1本にしたものを、さらに数本あわせて1本にと、繰り返していきます。

3 小より工程

麺帯をロールに通して、さらに細い麺紐にしていきます。

油返し作業→熟成1回目→細目作業→熟成2回目→小均作業→熟成3回目と、縒りがけと熟成を繰り返しながら、直径およそ6mmまで細長くしていきます。

 
4 掛巻工程

掛巻作業では、およそ4時間ねかせた麺紐を、掛巻機という機械を使って麺紐に”縒り”を掛けながら、2本の管に8の字を描くように掛けていき、室箱に入れていきます。
そして、 4回目の熟成に入ります。

5-1 小引き工程

およそ3時間後、室箱から取り出した麺紐を、長年の経験をもとに熟成の進み具合や翌日の天候を考えながらおよそ50cm程に引き延ばします。

5-2 小引き工程

道具を調整し効率的に延ばしていきます。再び室箱に収められ翌朝までおよそ15時間、ゆっくりと5回目の熟成をさせます。

6 小分け工程

小分け工程では、しっかりと熟成した麺紐を室箱からを取り出し、およそ1.3mの長さまで麺を延ばしていきます。

7 門干し工程

小分けした菅を8〜9本ずつ”はた”につけ、およそ1.6mに麺を延ばします。その後、2mまで徐々に延ばし、麺にハシを入れ、均等にさばきます。乾燥室の温度・湿度や天井扇からの風の流れを見ながら向きを変え、全体を均一に乾燥させていきます。

8 切断工程

麺水分を13%程度に乾燥させた素麺を1 9cmの長さに切断します。

9 計量結束箱詰工程

切断したそうめんは、50gずつ計量、結束し、金属検出機を通し目視で品質チェックを行ないながら箱詰めします。

10 製品検査工程

検査指導員により、徹底された格付検査が行なわれます。

11 倉庫熟成工程

格付検査を終えた「揖保乃糸」は、組合専用保管倉庫に入庫されます。

帯の秘密

揖保乃糸の等級と特徴

三神

特級

縒つむぎ

播州小麦

熟成麺

上級

手延ひやむぎ

さんしん

三神

上質の原料小麦粉を使用し、組合が選抜指定した数軒の熟練した製造者にしかつくれないため、製造量は「揖保乃糸」全体のごく僅かです。手延そうめん「揖保乃糸」の最高級品です。

とっきゅう

特級

上質の原料小麦粉を使用し、組合が選抜指定した数軒の熟練した製造者にしかつくれないため、製造量は「揖保乃糸」全体のごく僅かです。手延そうめん「揖保乃糸」の最高級品です。

よりつむぎ

縒つむぎ

国内産小麦だけを使用したそうめんです。絹のように輝く細さと、ゆがいた後の麺のつやも良く、もちもちとした食感、そして小麦本来の風味が味わえる逸品です。

ばんしゅうこむぎ

播州小麦

丹精込めて育まれた、粘りが持ち味の小麦「ふくほのか」と、弾力性のある小麦「ゆめちから」を使用し、小麦の旨味を最大限ひきだすブレンドで、更に美味しい手延べそうめんへと生まれ変わりました。丹念に伝統の技で磨き込まれた”もちもち”とした食感と播州小麦独特の風味は、まさに播州手延べそうめんの礎を思い起こさせる、懐かしくも深い味わい。

じゅくせいめん

熟成麺

「揖保乃糸」の職人技の伝承を目的に誕生した、厚生労働省認定の国家資格である「製麺技能士」有資格者謹製の手延べそうめんです。製造後1年間、組合専用倉庫にてゆっくりと熟成させた手延べそうめんです。

じょうきゅう

上級

歴史のある帯の手延べそうめんです。伝統製法を活かし製品になるまで熟成と延ばしを繰り返し11工程を経て造りあげます。全生産量のおよそ80%を占め、最も人気のある名品です。

てのべひやむぎ

手延ひやむぎ

そうめんよりやや太く仕上げて歯ごたえを出し、ひやむぎ専用の小麦粉を使用することによりソフトな舌触りを醸し出しています。赤、青2色の色麺がいろどりを添え、四季を通じてご家庭で楽しんで頂けます。

美味しさの秘密

揖保乃糸の特色

手延そうめん「揖保乃糸」を電子顕微鏡で観察すると、小麦粉に含まれるたんぱく質のグルテンが縄状に方向性をもち、円形の澱粉粒を包み込むように延びていることが確認できます。 このようなグルテンの構造は、手延べそうめん製造工程の特徴であり、【熟成】と【縄状に麺に縒りをかけて延ばす作業】を繰り返すことで得られ、手延そうめん「揖保乃糸」の、茹で伸びしにくく滑らかな舌触りで、コシがある歯切れのよい食感を生み出します。これが美味しさの秘密です。

手延そうめん「揖保乃糸」は例年10月から4月につくられます。そのうち、その年に出荷されるものを「新(しん)」。管理の行届いた専用倉庫でさらに1年間熟成(厄現象)させたものを「ひね」と呼んでいます。じっくりと熟成させたそうめんはさらにコシが強く舌ざわりも良くなると言われています。

 厚生労働省認定の国家資格、技能検定単一等級「製麺 手延べ干し麺製造」で、製造技術及び専門的な知識が認定された、熟練と経験を要する手延そうめん製造者を「手延べ製麺技能士」といいます。

厄現象とは?

専用保管倉庫でじっくりと熟成中のそうめんは、高温・多湿の梅雨時期に小麦粉内に含まれる酵素が働き、そうめん内の脂質が変化していきます。 これがそうめんのデンプンや蛋白質に影響を与え、そうめんのコシや舌ざわりがさらに良くなると言われています。この現象のことを「厄(やく)」と呼んでいます。

安全で美味しいそうめんを届けたい

兵庫県手延素麺協同組合について

揖保乃糸は、すべてが兵庫県手延素麺協同組合の組合員によって製造され、原材料・衛生管理・伝統的な製造方法にいたるまで、組合の厳格な指導や検査が行われています。

出来上がった製品は、組合の検査指導員によって厳重にチェックされ、原材料・品質・水分量などの情報を記録し、そのデータを組合が一括管理しています。検査指導員による審査に合格したものには、その品質の証として検査証が貼られ、徹底した品質管理のもと市場へと提供されています。

製造から販売まで、すべての工程で組合が品質保証をする仕組みこそが、揖保乃糸の特色であり、お客様に信頼されている理由です。

伝統の技が生み出す、変わらぬ美味しさを守り育て、安全で美味しいそうめんを届けることが兵庫県手延素麺協同組合の大きな役割です。

            【揖保乃糸公式ホームページ】兵庫県手延素麺協同組合

揖保乃糸が買えるお店

全国的にも有名な揖保乃糸はプレゼントやお土産にもぴったり。
たつの市内で揖保乃糸が購入できるお店をピックアップしました。

揖保乃糸が食べられるお店

そうめんが美味しいのは夏だけではありません。
冬に食べたいあったかにゅうめんに、アイデアいっぱいの創作料理。
たつの市で美味しいそうめんが1年中味わえるお店はこちらです。

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